昨日へ    2002年07月25日   明日へ

 キタキツネの小学生

朝、夕張で目を覚ましました。静かでした。昨日は、夜遅かったのに、いつものように早く目を覚ましてしまいました。物音を立てないよう静かに起きました。

父さん母さんと朝食をとり、ゆっくりコーヒーを飲み、父さんと母さんにそれぞれ「いってらっしゃい」を言い、一人、メールチェック。家では、AirMacを使っているので、久々のモジュラーケーブルに、ちょいとあたふたしました。ネームサーバアドレスって、何だっけ?ってな具合に。でも、まあなんとかなるもんですなぁ。

昼前に、夕張(紅葉山)を出て、バイクで北上です。今日は、予備校時代からの友達・フーテンの寅さんに会いに旭川に行くんです。

清湖町に寄りました。初めて、ダムを渡りました。ヘリコプターが飛び、ゴムボートが慌ただしくしていました。事故のようです。遠幌でも人が集まり、心配そうな空気。よく分からないけれど、無事を祈ります。

鹿島で、少しだけ前岳が見えました。鹿島の市街地は、全くもって跡形なく、ダム管理企業の「立入禁止」の札が痛々しかったです。僕が、写真を撮ろうと停車したら、首都圏ナンバーのバイクも止まりました。札幌ナンバーの車も止まりました。札幌ナンバーの運転手が、富良野への道を、首都圏ナンバーと宮城ナンバーのライダーに聞いていました。まあ、そんなもんかな。

桂沢湖へ向かう道は、すっかり舗装され、スムーズです。車の量も少なく、快適です。でも...いや、だからこそ、ゆっくりと走りました。気持ちよかったな。慌てない旅です。道端に、ふと影が見えました。バイクを止めました。やっぱり! キタキツネの子どもです。まだ初心者なので、人間の怖さを知らないのでしょう。うろうろ、きょろきょろという感じです。僕は「自動車には、気を付けろよ。人間って、怖いからね」と、人間のことばで話しかけました。少し走ってから、ああ、あの子、右手が人間の手だったり、お金を握っていたりしなかったかなぁと、思いました。

芦別経由の旭川は、思いの外近くて、驚きました。寅さんとは、イトーヨーカドーの宝くじ売場前での待ち合わせの予定。旭川の街など知らない僕は、神居古潭からの下り道で、どこかにヨーカドーの看板が見えないかなぁときょろきょろ。でも、旭川は大きな街です。分からない。仕方ない、僕は適当に道なりに走りました。そして、本屋に入り、地図を立ち読みして、向かいました。まあ何とかなるものです。ちょいと走って、ちょうど待ち合わせ場所に向かう寅さんを発見。やあやあ、元気だったかい?

今回は、寅さんと酒飲んで語らうこと、僕が白石時代に担任したMちゃんのバイト先(居酒屋)に行き、できればMちゃんと会うこと...が、目的でした。随分前にメールで聞いた話では、Mちゃんは確か金曜日にバイトに行くはず。今日は、木曜なので、明日の夜に出かけることにしました。寅さんの下宿に行って、どっこらしょ。まだ日も高かったので、僕はどこかで歌ってくることにしました。寅さんが、美瑛だったら、すぐだよと教えてくれたので、ラベンダー畑の観光客を目当てに、バイクを走らせました。

美瑛に行ったら、お祭りでした。人は結構います。ラベンダー畑に行こうかと思いましたが、地元の人もお祭りのために結構いるようだったので、駅前で座り、歌うことにしました。いつもの調子で、いつもの曲。立って歩く赤ちゃんってくらいの子が、よちよちと近くに来ました。お婆ちゃんらしき人が、後でにこにこ。後は、みんな通り過ぎていきました。駅舎をバックに記念写真を撮る人が多かったです。ある若いカップルに、
「シャッター押しますか?」
と、声を掛けました。伝わらなかったようなので、もう一度、大きめに、そしてアクション付きで伝えました。すると、僕がよく分からない外国語で何か話し、
「No! No! No Thank You!」
と、足早に離れて行きました。後で、寅さんに聞くと、台湾からの観光客が多いのだそうです。ひょっとすると、彼らは
「あなたたちのために何か歌いますよ、いかがですか?(お金ちょうだい)」
などと誤解したのかもしれません、いやはや。...結局1時間半、美瑛駅前で歌いました。旭川への帰り道、
「今度から肩書きに【駅前シンガー】ってのも、いけるかもしれないなぁ」
などと考えました。

旭川に着いてから、ひょいと思い立って、電話帳をめくりました。Mちゃんのバイト先に電話をしようと思ったのです。ひょっとしたら、今日バイトに出ているかもしれない。もしかすると、今日も明日も出ないかもしれない...と思ったからです。聞くと、今日も明日もバイトの予定はないとのこと。ちょいと残念でしたが、まあ僕のいつものおもいつき旅なので、仕方ありません。寅さんと今日、飲みに行くことにしました。

いい感じのお店でした。思った通りって感じです。カウンターの端に座りました。ビールを頼みました。コマイを食べました。寅さんと、まあ例によって、多岐に及ぶあれこれと語り合いました。8時頃から飲み始め、10時半頃、そろそろ帰ろうということで、カウンターで手紙を書きました。今日のバイトのAさんは、Mちゃんの友達。彼女に手紙を託そうと思ったんです。Aさんから、Mちゃんのニックネームを聞き、笑いました。Aさんが、Mちゃんの携帯に電話しては?と言うので、どうしようか迷ったのですが、外に出て、向かえのホテルのロビーから、電話をしました。小学生の声とは違う、大人の女性の声でした。あたりまえだけど、びっくりした。初めてなのに、懐かしかった。小学生のときのMちゃんの声を、不思議と思い出しましたよ。充実した毎日を過ごしているようで、ほっとしました。Mちゃん、元担任は、いつまでたっても応援しているからね。

Aさんに手紙を預け、握手して、お店の女将さんとお話して、店を出ました。暑くなく、寒くない深夜の旭川は、静かでした。寅さんの下宿で、シュラフを広げ、寅さんが飲んでいる途中で、眠っちゃいました。帰りのコンビニで飲み物買ったのに、何も飲まず食べず、眠っちゃった夜でした。