昨日へ     2003年12月29日   明日へ

今日は、ファミリーでの行動となるつもりでいましたが、それぞれ行動ということになりました。僕は、海を見たかったので、淡水(タムツイ)に行くことにしました。淡水は、台北からは地下鉄で行けるので、かなりお手軽です。

中山から地下鉄に乗り、淡水。その列車が北投行だったので、北投でしばし待ち、淡水着。今日もいい天気です。昨日は、カーディガンを持っていましたが、今日は初めから綿シャツ1枚です。

淡水駅を降りて、淡水河沿いの道を歩きました。まだ観光客もいません。お店も開いていません。ゆったりとした風が流れ、僕はほっとしました。やっぱり人混みでない場所のほうが、いいです。河には、鷺がいて、魚をついばんでいました。野良犬が、たったったったっと、軽快に散歩していました。

しばらく行くと、対岸に渡る船がありました。乗らない手はありません。僕は、切符を買い、船に乗りました。大きな河を渡り、対岸に着きましたが、まあ何があるってほどではないようでした。僕はとりあえず歩きます。何か音がするなぁと思ったら、シオマネキです。カニです。引き潮の砂浜に、それはそれはもうわらわらわらわらと、小さなカニがいっぱい歩いていて、びっくりでした。僕は、砂浜に降りて、カニの観察です。僕が行くと、みんなすぐに穴にもぐってしまいましたが、まあ逃げ足の遅いやつもいます。捕まえて、観察。

河沿いの道は、遊歩道です。自転車道でもありました。どこかにきっとレンタサイクル屋があるだろうと思いながら、歩きました。しばらく行くとありました。ぽつんとありました。プレハブの小屋と、シートを被せている自転車30台ほど。「対不起(トェプチー)」と、「すみません」の意とガイドブックにあるように、声を掛けましたが、無反応。仕方ない「Hello」です。でっかい声で呼ぶと、プレハブの向こう側から、青年が出てきました。「I want to rent a bicycle」と「自転車を借りたい」と言いました。青年は、高校生くらいです。少し慌てて「wait wait wait」と、戻っていきました。高校を卒業したくらいの青年がやって来ました。「I want to rent a bicycle」「Ok」 2時間で70元だったっけなぁ? 彼が、書類に10:40からと記入をしながら、僕に言いました。「Please your ID」えっ? 「No ID」...彼は困りました。要するに、身分証明が必要らしいのです。僕は「Passport?」と言いました。「Yes」 僕は、パスポート番号を記入するのだと思って、渡しました。すると彼は、身振りと英語で、お前が自転車を持ってきたら、これとChangeすると言いました。ん〜 と思ったのですが、まあいいやと、「Ok」と言って、僕はそこを出ました。僕も、彼らも、中学校レベルの英語です。何とかなるものです。高校生っぽい青年が、自分の英語が伝わっていることが、嬉しくてたまらないという表情だったのが、うんと印象的でした。

ちゃりちゃりと、赤い自転車で走り始めたものの、さて、しかし、やっぱり異国でパスポート無しは、まずいです。もしも交通事故に合った場合、僕は身元不明です。もしも彼らに悪意があり、そのままパスポートをどこかで使ってしまっては大変です。僕は、自転車で戻りました。パスポートは使うかもしれないから、返してくれと言いました。彼は困りました。何か他のもので代わりにならないか?と聞きました。彼は、しばらく考えた後、「1000元」と言いました。ああよかった、財布の中にはなけなしの「1000元」。交渉成立。僕は1000元を渡して、河沿いの自転車道路を走り始めました。ちなみに、自転車のことは「自行車」と書きます。台湾の人が、日本に来て、自行車が自転車と表記されているのを見ると、驚くかもしれませんね。自ら転ぶ車?

自転車は、快適です。海辺に下りて、またカニと戯れ、どんどん台湾の日常に入っていけます。細い道と太い道とに分かれていれば、細い道を選びます。明るい道と暗い道と分かれていれば、暗い道を選び、僕は古い家並みの村の中に入りました。家の前には、椅子が置かれ、お爺さんが遠くを見ていました。家は、れんが造りで、きっとあのお爺さんが少年時代の頃も、もう古い建物だっただろうなぁという感じ。僕は、黙って通るのが嫌で「ニイハオ」と言ったのですが、お爺さんは黙ったままでした。

村の奥まで行くと、そこは浜辺になっていて、砂浜にいっぱい船がありました。海は遠いのですが、きっと今は引き潮なのでしょう。ところどころに、祠があり、たくさんの神様が狭そうに立っていました。

岬のようなところに行くと、軍隊か警察か分かりませんが、警備をしていました。僕は、何食わぬ顔で、警備施設のところまで行き、浜辺を大群で移動するカニたちを見ていました。すると、警備していた二人も、同じようにカニを見ていて、少しほっとしました。

自転車なら、どんどん行けます。コンクリート工場の横を抜け、遺跡があったらしい十三行博物館にたどり着きました。あいにく月曜なので、博物館には入れませんでしたが、砂浜に下り、日本から連れてきた、らっこのたんちゃんと写真を撮りました。

自転車で、ゆっくりと走り、昼に自転車を返しました。1000元を受け取り、「謝謝!」

船着き場の近くで、酸味の効いた野菜入りドーナツを食べました。だんだん買い物などが、スムーズにできるようになってきて、嬉しかったな。

渡し舟の切符を買い、船に乗るために桟橋で並びます。何となく、予感がしたんです。こういう予感は、当たるんです。...やっぱり! 対岸から着いた船には、連れ合いぴよさんとお母さんが乗っていました。写真を撮って、二人は岸へ、僕は船へ。手を降りました。船に乗ってから、「カニを見るといいよ」と言えばよかったと、悔やみました。

船を降り、淡水を散策し、屋台で魚団子スープを頼みました。食べました。朝には開いていなかった店も、みな開店し、観光客でにぎやかでした。僕は、屋台のおばさんたちとおしゃべりしたい気持ちでしたが、やっぱり難しい。ああ、言葉は大切だと、うんと感じましたよ。

淡水を後にした僕は、北投で地下鉄を乗り換え、新北投に向かいました。ここには、温泉があるんです。台湾の温泉は、日本とは違い、すっぽんぽんにはならないと、聞いていました。だから、海パンを持っていこうかと、少し思ったのですが、きっと入らないだろうと、置いてきました。僕は、足湯なんかあるんじゃないかと、とりあえず向かったんです。一応、温泉フリークを自称するわけですし。

新北投は、温泉街でした。露天風呂が、あるというので、向かいました。でも、やっぱりだめでした。どこかの宿の内湯に入ろうかとも思ったのですが、面倒くさくなってしまい、戻ることにしました。公園を歩いていたら、東屋で尺八を吹いているお爺さんがいました。しばし聴きました。演奏が終わり、僕は拍手を贈りました。お爺さんが、にっこりと微笑み、会釈してくれたので、僕はこのために新北投に来たんだ!と思い、また地下鉄に乗りました。

台北に戻りました。明日、帰るので、少し名残惜しく、うろうろしました。大学のあたりをうろうろ。小さい路地をうろうろ。屋台のビーフンを買いました。器に入っているかと思ったら、ビニール袋に入っただけでした。でも、箸は付いてきました。近所のコンビニで、缶ビールを買って、銀行の前で座って、食べました。

台湾に来て、すごく感じるのは、自由であることです。体裁よりも、合理性。街中にスクーターが、すごい勢いで走っています。普通のバイクは、うんと少なく、みんなスクーター。3人乗りはあたりまえ。新竹では、4人乗りも見ました。みんな、かっこよりも実用第一なようです。隙間があると、どんどん割り込んでいって、歩道でも平気で走っているスクーター。めちゃくちゃやん!と最初は思いましたが、それでうまく行っているんですから、OKなんです。タクシーの運ちゃんは、運転しながら、平気でごはんを食べます。すごいなぁって思います。だから、僕が銀行の前で、ビニール袋入りのビーフンを食べながら、缶ビールを飲んでいても、とがめたり、白い目で見たりする人は、いませんでした。

本屋さんに行き、絵本を買いました。マンガも買いました。「クレヨンしんちゃん」「石の花」です。6年生へのお土産として、台湾の鉛筆と、中国語の入ったしおりを買いました。ホテルまで、タクシーで帰り、ぴよさん達と合流し、夜景を見るために、アジアで何番目とかの高いビルに向かいました。夜景を見ているのは、日本人が多かったです。何だか、恥ずかしい感じ。でも、夜景はすごかったですよ。いっぱい写真を撮りました。夜景を見てからタクシーで、海鮮料理店・好記担仔麺に行きました。いろんなものを頼んで、みんなで食べました。

ああ、今日も長く充実した日でした。写真は、淡水の対岸を自転車で走ったときの1枚です。

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