今日は、あちこちで仕事初めですが、僕は休暇を取りました。そして、地元松山町の刀の初打ちを見に行きました。大和伝という古来から伝わる日本刀を作る方・法華三郎さんが、松山小学校の近くにいらして、毎年1月5日に打ち初めをすると、宮城県の広報誌で見つけたんです。連れ合いのぴよさんと自転車で出掛けました。
行ってみると、古い仕事場です。紅白の垂れ幕があり、小屋の中には、もうたくさん正装した方が集まっていました。神事を行う準備がされていました。テレビ局のカメラマンが、僕が言うのも難なくらい邪魔っぽかったです。
神事が始まりました。あれこれと、お祈りみたいなことがありました。僕はカメラを持って、小屋の後ろから撮ったり、外の入り口から撮ったり。火を採る儀式がありました。鉄を法華三郎さんが、かんかん!と打って、それを紙に移して、鉄を熱する火床が輝きました。火が好きな僕は、うんと感動でした。その後、鉄を打つ儀式が続いたのですが、火を起こすところが、やっぱり一番だったかな。
炭鉱からみから、鉄作りにも、以前から興味があります。教育実践を紹介する何かの本で、鉄を作る話があり、僕のごちゃごちゃした部屋のどこかに、まだその切り抜きが残っているはずです。タタラという響きも、何かいいんだな。だから、宮崎駿さんの映画「もののけ姫」の中で、みんながふいごを踏むシーンは、印象的。火・炭・そして汗が、輝く鉄を作るって、行程は僕の中で輝いています。
お米を作ることを教える大切さは、これまでもたくさん見てきました。そして、実践されています。食べるものと商品とを、きちんと分けられる発想を子どもたちには授けたいと思います。これは、植物だけでなく、動物にも言えるので、魚・鶏・牛・豚...を頂くということ、それを届けてくれる人への感謝は、感じさせたいと思っています。だから、機会があると、魚を捕まえて殺して食べることをしているんですけどね。
さて、鉄です。鉄を作ることは、どうも手の届かない、個人的には無理なエリアの話のようです。確かに、お手軽な話・仕事ではないです。でも、実際に私たちは、鉄を始めとする金属と共に生活しています。ありあらゆるものは、誰かが作ったもの。そういうものへの関心を、失いたくないなぁと、常々感じているわけなんです。
そんなことをあらためて確かめるような、今日の刀作り見学でした。今日は、行ってよかった! もしよかったら、来年になってしまいますが、1月5日の予定を空けておいてください。午前10時からです。松山町駅から徒歩で25分。是非目の当たりにしてください。タクシーは、駅前に待っているとは限りません。もしも、歩くのが大変な場合は、メールでお知らせください。僕の来年は、どこで何をしているやら分かりませんが、もしも松山町にいたなら、きっとまた見学します。声を掛けてくださいね。そうそう、法華三郎さんとこの秋田犬は、うんとかわいかったです。
夕方、川渡温泉藤島旅館に向かいました。途中、岩出山・池月の道の駅に寄りました。ぴよさんが、夕張の父さん母さんのために、地元のものをあれこれと買ってくれました。僕は、うろうろ。すると、前任校の保護者の方に「○っ○ーだ!」と声掛けられ、保護者の方が二人もおられたことから、少しだけおしゃべり。もう3年も経つのに、全然違和感なく、ニックネームで呼んでいただくことに、うんと嬉しくなりました。ああ、これはかなりの幸せです。そう言えば、前任校の学区では、知らないおばんつぁんも「あれぇ、○っ○ー、こんにちは」って、言ってくれて、あああの4年間は、僕は本当に本当に「先生」と言われない幸せな時代でした。本当に皆さん、どうもありがとうでした。そして、これからもよろしくお付き合いくださいね。
藤島旅館のお湯は、あいかわらず僕の肌にしっくりします。打たせ湯まで浴びちゃうと、ふにゃふにゃになりすぎるので、普通に入るだけにしました。お湯の注ぎ口の木の箱が新しくなりました。何年ぶりなんでしょう。これから、あの木の箱が黒くなっていく歴史と共に、僕もいい感じに歳を重ねたいと思っていますよ。