昨日へ     2004年05月03日   明日へ

2泊3日の行程で来ている北海道のみんなです。今日は、中日なので、どうしようかといろいろ考えました。渋滞に巻き込まれるのはも御免です。しかし、小さな甥っ子たちには満足してほしい。いつもできないことをさせてあげたい。そこで、松島へ行くことにしました。もちろん電車を使ってです。

早くに出るつもりが、何だかんだと田んぼを見たり、コーヒー飲んだりしているうちに、昼前になりました。家を出て、松山町駅まで歩き、東北本線仙台行電車。甥っ子たちは、緊張気味です。考えてみると、車に乗ったことのない子どもは稀でも、電車やバスに乗ったことのない子は、地方では少なくありません。これは、いい経験ですなっ。松島駅に着き、歩いて水族館に向かいます。国道は渋滞。やっぱり他県ナンバーの車が連なっていました。 水族館に入り、人込みの中を歩きました。お客は、同じくらいの年齢層が主体でした。じいちゃんばあちゃんが一緒というパターンまで、うちと似ています。若い子は、たいがいカップル。なるほどね。一通り見終わって、牡蛎やホタテやトウキビを食べました。僕は、何となく間食しない派で、食べませんでしたが。

水族館を出て、当初は船で塩釜に行くところでしたが、疲れもあるようなので、湾内遊覧船に乗りました。かっぱえびせんを買い、甥っ子たちはカモメにあげます。人もカモメも、混んでいたなあ! 僕は、海を見ながら、やっぱりシーカヤックだなと、コースの下見気分でした。

遊覧船で戻ってきて、もう帰ろうというところでしたが、幼い甥っ子たちはかなり疲労気味。おんぶを要求するようなので、タクシーを何とか拾い、松島駅へ。一台だけだったので、他の何人かは徒歩で松島駅へ。電車に乗って、家に着き、そして今度は今日泊まる「ふみえはらはん」へ移動です。

「ふみえはらはん」は、加美町にある民家レストラン。古い民家で、土地のもの・旬のものを食べさせてくれるところです。泊まることもできるということだったので、北海道の人たちにはちょうどいい!と予約したのでした。 実は、僕が「ふみえはらはん」を知ったのは、1997年のことでした。地元・王城寺原演習場で、米軍演習が始められようとしていました。それに反対を訴える地元の農家の方々がいました。喜名昌吉&チャンプルーズのコンサートをして、反対の声を広げようという話が僕のところにも届きました。前任校に転勤したばかりの頃です。僕は、こういうのには、絶対応援しないと!と、馳せ参じました。そのとき、みんなが集まって夜遅くまで会議をしたのが、「ふみえはらはん」でした。王城寺原の件での出会いは、大きかったなぁ。過去形ではなく、とても大きい!と言い切れます。たくさんの方に出会いました。感謝しています。色麻の体育館で行ったコンサートは、大成功でした。米軍演習は強行され、今日に至っていますが、あのときの僕たちの「力」は、ちゃんと根づいていると、僕は確信しています。コンサートの夜、喜名昌吉&チャンプルーズの皆さんを囲んで飲み、そして何人かがそのまま飲み明かしました。その中に僕がいるのですが、二日酔いで学校にそこから行くのがしんどくて、広原の酒屋の前から学校へ「すみません、やっぱり年休8時間です」と電話して、酒屋の前に停めた車の中で、しばらく眠ったことは、今でもしっかり覚えています。そう、あのコンサートの夜に、「親が北海道から来たときに、ぜひここで泊まるからね」と、僕は言っていたのでした!

さて、願いかなって、父さん母さんと「ふみえはらはん」です。着いて、あたりを散策して、お風呂に入りたい人は、色麻・かっぱの湯に行くということにしました。結局、父さんと妹と僕と三人。旧館に行きました。

父さんに車で話していた通り、露天風呂は地元のずぅんつぁん方の社交場でした。父さんは、静かに耳を傾けていたようです。宮城のことば、分かったかな? そそくさと上がり、「ふみえはらはん」に戻ると、餅つきが始まるところでした。杵と臼。まずは、ヨモギです。みんなで、つきました。そして、お餅。出来立てを、はふはふと頂きました。これが、いっぱいお腹に入るんだなっ。多賀城から来ていた小学一年生の息子&父さん母さんファミリーも一緒に食べました。楽しみました。そして、どんどん辺りが暗くなりました。

中に入りました。里のものがどんどん出されます。ウルイが、ギボウシと同じものであることに驚きながら、舌鼓を打ち、お酒も頂きました。ときどき、囲炉裏の火をいじり、ワラで編まれた座布団であぐらをかき、それはそれは里のものをたらふく頂きました。富山から来た方にちょうどもらったという殻ごと食べられる生の甘エビ。しゃくしゃくして、んまかったなぁ。

ちびっこが眠った後も、何となく囲炉裏をいじり、ちびちびとお酒を頂き、父さん母さんと一緒の夜が更けていきました。

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