昨日へ     2004年05月12日   明日へ

今日は、家庭訪問三日目です。今日は、六軒です。行く先々で、子どもたちに次のおうちを教えてもらいます。自転車に先導してもらって、バイクをぶぶぶ。「ほぉら、ここだよ!」「おぅ、ありがとうね!」「ばいばい!」「ばいばい、また明日!」 ああ、子どもたちと一緒でよかったよ。写真は、昨日の英語の時間。4年生と一緒にALTの先生の授業。3年対4年のゲームで負けた3年生が前に出て、踊るところです。

幸せな日々を送っている僕ですが、世の中は幸せとは言い切れないです。イラクのことです。

アメリカ軍の兵士が、イラクの人々を虐待していた報道が流れて、数日たっています。捕虜への虐待が、大きな波紋を広げています。僕は、全く意外でない分、怒りを新たにしているところです。

僕が「戦争」を学んだのは、たぶん本多勝一さんの「中国の旅」が一番初めだったと思います。日本軍がどんなことをしてきたかということ、被害を受けた人の傷はまだ癒されていないこと...僕は、ヒロシマのことばかりしか知らなかったんです。マンガを買うことのなかった小さかった頃の僕は、夕張市立図書館の子ども図書館にあった古いマンガに夢中になったことがありました。マンガの名前は「のらくろ」。そのマンガでは、中国は劣った国として描かれていました。僕は、何の疑問もなく、そうなんだぁと学びました。それから、数年たって「中国の旅」を読み、ああショックだったなぁ。自分でされたら嫌だと思うことは、人にしてはならないものだ...ということに気付かされたんです。

さて、イラクでのアメリカ軍の蛮行は、捕虜だけに向けてではないです。だから、大きな怒りをアメリカは今後真摯に受け止めなければならない。捕虜への虐待を禁止する? 何を言っているんだっ!?って感じです。戦争そのものを続けていて、人殺しを続けていて、対処療法的に非難を交わすなんて、とても恥ずかしいことです。少なくとも僕は、恥ずかしい。

アメリカの議会で、イラク人への暴行の写真などが、非公開で紹介されたとの報道がありました。それらの写真は、公開できないと言います。ブッシュ曰く「テロを引き起こす可能性があるから」 ...冗談じゃないです。そういうひどいことをしていることへの反省はないんだろうか? アメリカへのあらゆる攻撃は、全て反撃であり、元々の源は、アメリカの暴力だったのではないのか?!

僕が暮らすこんな小さな町の橋にも「テロ対策」云々の看板が立っています。地下鉄のホームからごみ箱がなくなり、それを「テロ対策」と放送は理解を呼びかけます。ああ、アメリカへの憎悪は、いつなくなるのでしょう。どう償われるのでしょう。そして、アメリカを応援してやまないこの国には、いつ「平和」が来るのでしょう。ごみ箱を撤去して、いつ「テロの可能性はもうない」と、ごみ箱が戻るのでしょう。

傷つけられた人の気持ちを無視して、「平和」はやってこない。暴力的な取り締まりで、平穏は戻らない。ぱっと完成される「平和」はないから、ひとり一人が自分のことばで、おかしいことはおかしいと訴えていかなくちゃいけないなぁと、そう考えています。

昨日へ        明日へ

はじめのページ