昨日へ     2004年05月22日   明日へ

今日は東京で、教育基本法改悪に反対する教職員と市民の会、「日の丸・君が代」強制反対予防訴訟をすすめる会、「日の丸君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会、「被解雇者の会」などが進める今回の都教委の大量不当処分に反撃する『東京都教育委員会の暴走を止めよう!ネットワーク』結成集会が予定されていて、僕は行ったほうがいいなぁと思っていました。けれども、今回はお休みしました。ごめんなさい。休日がなく、やりたいことがあんまりできていなかったので、今日は僕の日にさせてほしかったんです。

午前中、戻ってきたiBookの環境を整える仕事をしました。あれこれとインストールのし直しをして、バックアップも取りました。結局MacOS9は入れないことにしました。とうとうOSXのみのiBookにしたんです。

午後から、古川市民会館に行きました。「鳴子町向山地区への産業廃棄物処理施設(中間処理・最終処分場)建設断固阻止総決起集会」があったんです。会場の大ホールは、満員。たくさんの人が集まっていました。大会会長が古川市長、副会長が加美町長という集会。壇上には、衆議院議員・県議会議員などが並んでいました。激励の言葉として、衆議院議員も、県議会議員も、まあかっこよく「皆さんと共に、この故郷を!」と、演説していました。よし! しっかりやれよ! ホントにやれよ! そんな気持ちです。

基調講話として、福島県原町市議会議員の方が話しました。酪農家で、「産廃から命と環境を守る市民の会」の方です。彼は言いました。宮城県の先生方は素晴らしい。けれども、会場の皆さん、しっかり監視をしてください! いゃあ、もっとも!と、僕は拍手しましたよ。産廃施設の建設を、議会や首長、そして町内会長は、知っていて黙っていること。大きな金、黒い金が動くこと。村八分があること。そして、環境はどんどん破壊されること。説得力がありました。激励の言葉の後だったゆえに、なおさら説得力がありました。「相馬の水と食を守る会」の方の話も、同様でした。村田町の「竹之内産廃から、いのちと環境を守る会」の方の話そしてビデオに、会場の人は引きつけられました。暴力団からの攻撃などの話もありました。現場は、大変なんです。体張った闘いなんです。そのへんを、議員とか首長は、しっかり理解してほしいです。いつもそうです、現場から離れれば離れるほど、きれいごとと無責任に流されていく...。

産廃反対集会の会場を出て、寒い天気の中、僕は古川インターから東北道に乗り、仙台南インターに走りました。ジーサンバイクのフロントフォーク部品が、やっと届いたと連絡を受けていたんです。これまで、ぞうきんをフロントフォークに巻いて走ってきたのですが、やっとこれで正常運転できることになります。

バイク屋さんのテレビは、小泉首相が朝鮮民主主義人民共和国に行き、いわゆる拉致問題の交渉をすることを伝えていました。会談が1時間たらずで終わり、いわゆる拉致被害者の家族が一部「帰国」することを伝えていました。バスに乗り込む家族の映像。小泉首相の仕事が不十分であることなどが何度も何度も映されました。

僕は、これは「帰国」なんだろうかと、考えています。

日本で生まれ育ち、朝鮮民主主義人民共和国に連れていかれた人が、日本に戻るのは、きっと帰国です。けれども、朝鮮民主主義人民共和国で生まれ育ってきた人が、親が生まれ育った国に初めて上陸することを「帰国」って、言うのでしょうか? 僕の心の中の朝鮮がつぶやきます。

...日本は、私たちの故郷を侵略した国。侵略をして、そして日本は負けた。私たちは解放された。けれども、国を二つに分けられ、戦争になり、私たちが傷つく中で、侵略国日本は、経済的な潤いを取り戻した。しかも、戦争への反省・謝罪なく。かつて、私たちの親たちは、兄弟姉妹を日本に強制的に連れていかれた。騙されて、急にいなくなり、ああ今、どうしているだろう。生きているのだろうか。私の恋人は、日本軍の兵士に強姦された。あの悔しさを、私はどうすればいいのだ! 彼女の痛みを、日本人は分かってくれないのか。そしてまた日本の首相は、私たちを苦しめた侵略者たちを「英霊」とし、参拝している。ああ、何の反省もなく! 日本では、私たちの仲間が暴行を受けている。なぜ? それは、私たちへの差別だ。私たちが行き来することも妨害し、私たちを敵にしている。なぜ? なぜ、そんなに攻撃するのか? 何が問題で、何が問題でないのか?...

僕は、日本国籍を持っています。それが、ときどき恥ずかしい。「日本人」と言われるのが、ときどき嫌です。僕は、一人の人だけれど、国家を背負うことになるのでしょうか? ああ、イラクでのこともそうです。僕が、イラクに行き、そこで殺されるとするなら、きっとそれは、僕の顔に小泉やブッシュを見るからでしょう。とすると、日本の人は、朝鮮民主主義人民共和国の人に、キム総書記の顔を見るのでしょうか。何が問題で、何が問題でないのでしょうか? どうして日本の人は、朝鮮民主主義人民共和国を悪く言うのでしょうか?

バイクは治ったものの、気持ちは軽やかでなく、夜の道を帰りました。気分転換に、夜頑張って起きて、ボブサップを観ようとしたのに、また「帰国」番組です。家族が一緒に暮らせることは、とても嬉しいことです。それは、よかったんだ。でも、「帰国」なのかどうかに、どうも僕はこだわり、酒を飲まない布団の中で、いっぱいっぱい考え事をしました。

写真は、今朝撮った庭のカーネーションです。

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