昨日へ     2004年09月10日   明日へ

いよいよ運動会が近づいています。運動会の練習は、それほど厳しくないものの、これでいいのだろうかという漠たる不安が漂います。子どもたちの空気も、それなりに盛り上げていかなくてはなりません。123年生の低学年棟では、「運動会の歌」で気合い入れです。でっかい声でみんなで歌うと、なかなか気合いが入るんです。パワーは、与えられるものではなく、自らの中から出てくるもの。誰にも、パワーはあるけれど、出せるタイミングと支えは、大切なのです。

運動会の練習ばかりやっているわけにはいきません。教科の学習も進めます。今日、音楽の時間に、リコーダーの練習をしました。あるとき、一人が「これ、鳥の声できるよ」と出しました。空気が抜けるところを握って押さえただけなんですけど、まあ鳥と言えば鳥です。そんなにすごいわけじゃないなぁと感じつつ、ふと見るとみんながいつのまにかにやっているんです。鳥だらけ。それもまた、すぐに飽きられるんですけど、ああいう、いろいろやってみたいって感覚は大切でなっ。

何というか、子ども的などうでもいい感覚は、ときにとても魅力的。大人になってしまっている僕としては、新鮮に感じられます。今日ある子が僕のアランジアランゾの本を読んでいました。「ねえ、先生、この本、どこで買ったの」 僕は、いつもの調子でぼけます。「本屋さんだよ」 すると彼女は、納得した顔で「なるほど」。むむ、やられたのは、僕のほうだっただろうか。

放課後、お腹が痛いという少年は、電話を掛けておじいちゃんに迎えに来てほしいけれど、きっと信用してくれないと、顔をしかめていました。数年前なら、大人はもっと優しく(甘く)心配してくれたのに、ここのところは担任も担任でさばさばしているし、どうも攻勢が悪いのです。職員室から電話を掛けるときの顔ったら、なかなか大変そうでした。でも、僕は「ああ、大丈夫だ」と言いました。お腹の痛い彼は、右足を引きずって歩いてきて、左足を引きずって帰っていったんです。ああ、優しくしてもらいたくて、辛さをアピールしたことって、あったあった! 何となく懐かしく思えました。結局、近所の車に拾ってもらって、彼は無事帰りましたが、まあいろいろあるもんです。

写真は、昨日のプール。最後のプールです。

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