昨日へ     2005年02月26日   明日へ

今日は、土曜ですが、出勤です。学習参観日なんです。

参観授業は、学級活動。1年生のときから3年・3学期までの写真をみんなで見て、成長を確かめ合うというものです。おうちの方にも、3年生と同じ紙を配り、みんなで見ながら、笑いながら、しゃべりながら、感想を書くという時間でした。ついつい、見ながらおしゃべりしてしまい、最後のほうはかなり慌てました。何せ厳選した508枚。ついつい熱も入るというものです。感想用紙を集めて、任意の三枚を紹介しました。「上から何番目?」と選ぶ方法だったのですが、おうちの方の感想を2枚紹介できてよかったな。おうちの皆さん、ありがとうございました。

学級懇談会では、ストーブを囲んで和やかな話し合いができました。毎年のことですが、この時期って、担任している子どもたちが、うんと愛しくなるんです。成長が見えるし、アットホームな空気が馴染む時期なんですね、きっと。おうちの皆さんに「来年も担任してもらえるといいんだけど」と、まあお世辞であっても言っていただき、嬉しかったです。

みんなの成長を伝えつつ、「納得」の行く話し方を教室では大切にしているので、「いいから!」という言い方とかなるべくしないでくださいねと、話したりもしました。読者の皆さんはどうでしょう。「ちょっと来て」「え? なーに?」「いいから! 来て!」っていう言い方。僕は「いいから」って言い方は、相手に対してうんと失礼で、納得しなくても命令を聞け!みたいで、嫌なんです。お互い、納得のいく過ごし方をしていきたいと思っています。

学級懇談を終え、学校から四輪車で仙台へ向かいます。教職員評価制度を許さない会の集会があるんです。5時から始まっているので、僕は途中からの参加。話題提供を後半でする予定になっていました。

仙台までは一時間以上かかります。やれやれと思って到着。参加者は多くなく、内容にも異論があり、僕はついついきつい調子で話しました。2月2日の教育基本法学習会の資料と、下の文書を用意していきました。

「教職員評価制度」が危険なものだなんて、もう知っていますよね。

戦争は、政府が起こすもの。それは、日本国憲法前文にある通りです。だから、そうさせないために憲法は、政府すなわち「権力」を縛るように出来ています。権力を縛るものを、権力が解こうとするのは、とても分かりやすい展開です。いちゃもんを付けながら、権力は自らを縛るものを「押し付けられたもの」「時代に合わないもの」と解くための言い訳作りに躍起です。

それは、実のところ、ここ数年で始まった話ではなく、60年前からコツコツと努力を積み重ねられているものに違いありません。権力は、頑張っているんです。さぼっていません。諦めていません。今、その努力が、何という事でしょう、実ろうとしているじゃありませんか。

今、私は「恥ずかしくなく生きること」を何とか貫きたいと思っています。戦争を許す行為をしてしまい、未来の教え子たちに「そのとき、どうしたの?」と問われて「ちゃんと闘ったんだよ」と、言えないかったら、それはとても恥ずかしい。15年戦争以前の「リベラル」と言われた人が、結局のところ大政翼賛化していった歴史を、私は学びました。きっと、辛かったと思うのです。でも、同じようにはなりたくない。

東京都の「日の丸・君が代」強制攻撃には、人権のけの字もありません。憤ります。そして、そんな中闘う仲間を、私たちは絶対に支えなければなりません。けれども、この状況の中で「小渕は、そう約束していなかった」「強制はしないと言っていたじゃないか」は、通じないんです。権力の口約束に乗っかって、法律を成立させるのは、愚かなのです。所詮、口約束はそれだけのこと。甘いのです。権力との関係において、信用など、慎重でなければならない。なぜなら、私たちは、権力の横暴に対抗し得るものを、今残念なことに持ち得ていない。私たちは、具体的に闘える状況を作らなければ、ただの文句たれにしかならないんです。

さて、教職員評価制度です。これは、どういう制度なのかなど、もう既に論議するまでもないでしょう。いくら素晴らしい「評論」をしても、闘いにはならない。方針のない「討論」は、おしゃべりに過ぎない。私は、別紙マップにあるように、権力が権力の思い通りに振るまえるようにするための制度だと考えます。すなわち、この制度を通すわけにはいかない。だから、今日から具体的な営みを、一人ひとり積み重ねる必要があると思います。

きっと、私が到着する以前に、方針などは研ぎ澄まされていることでしょうが、重ね重ね書きましょう。権力は、絶対に手加減しない。まあこんなところだろうということはない。私たちには、権力の持つような暴力はありません。剣に対して、ペンで闘う私たちなのです。コツコツと努力を重ねつつ、権力を縛っていく営みを、ほら、日本国憲法にあるように、進めていこうではありませんか。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

「反対する」と言っても、それは行動を伴わなければ、広がりを作ることはできません。ともすると、評論ばかりして、問題ある事態の専門的知識を深めるだけで、事態をやり過ごしてしまうことが、あります。僕は、きちんと闘っていかなくちゃならないと思っています。今夜もそんな話をしました。雪の中、古川経由で帰りました。ああ、長い1日でした。

写真は、2002.11.27.の一枚です。六年生が作った段ボールハウスに、あのときの一年生(今の三年生)が入って遊んでいたんです。

昨日へ        明日へ

はじめのページ