昨日へ     2005年09月15日   明日へ

戦争ってものを、よくよく考えてみます。

実のところ、よくよく考えずに、即「反対」をしているかもしれません。戦争の「よさ」、すなわち「戦争をしたい人」の視点を想像してみるんです。

話し合いだと、相手を納得させなければなりません。相手を納得させるために、相手の考えを聞き、そして自分の考えを伝える。これは、とてもとても時間も労力もいることです。何せ、相手がこちらを理解してくれない場合だってあるし、思った通りの結論を導けない場合だってある。我慢が必要になります。話し合いは、まるで「時間の無駄」に思えてきます。

ならば、相手が喜ぶような提案をすれば、理解を促せるでしょうか。確かに、その手もありますが、そもそもの話し合いの内容と違うところでの提案は、そもそもの話し合いの中味を希薄にさせかねません。そうだ! 金で解決だ! お金をあげるから、言うことを聞いて!というわけですね。一見「平和」っぽいけれど、それはきっと「理解」とはほど遠いだろうなぁ。

もしも「うん」って言わなかったら、ひどいことしてやるぞぉ!って展開は、有効かもしれません。怖がって「分かったよ」と言うかもしれません。そういうことで、先が見えてくるならば、最初から話し合いなどせずに、どんどん「強く」言ったほうがいいのかもしれない...。

脅すだけではなく、せっかくだから、すっかり支配しちゃったほうが、「お得」かもしれない。そうすれば、話し合いの面倒臭さもないし、お金もかからない。おまけに、今までほしかったあれやこれも、もらえちゃう!

でも、回りから文句を言われると、あとあと嫌だな。だから、あいつのものを盗っても、こちらが悪者にならないようにしなくちゃいけない。そうか! あいつを悪者にすればいいんだ! 悪者には権利はない! 悪者を成敗するのは、正義だ!

そんな「国家」レベルの見方。...でもね、「人」レベルでも、想像はできますよ。

仕事をしても賃金は安い。ろくろく仕事をしていない奴なのに、賃金が高い奴がいる。むしゃくしゃする。俺にも、もっともっといいことがあってもいいはずなのに! この前、サービス残業をした。あの分だって、本当は金になるはずなんだ。だから、これくらい使い回しても構わない。俺には、権利があるんだ!

なんでこんなにヤバイところに来て、殺されそうな目にあわなくちゃいけないんだ! ろくろく命令するだけで、腰抜けな奴がいる。俺にも、もっともっといいことがあってもいいはずなのに! そいつらは、みんな「敵」だ。殺されても仕方ない奴らだ。そういう奴らからは、物を奪ってかまわない。強姦したってかまわない。みんなやってるじゃないか。俺だけやらず損ということはないぞ。死んでいるおまえに、こんな高価な貴金属はいらないだろ。もらっておくぞ。俺だって、殺されるかもしれないんだ。だから、こういう「役得」があったっていいだろ。俺には、権利があるんだ!

もしも、略奪や強姦をしても、心を傷付けることがない人がいたら、その人はまた戦争という「おいしい」思いをしたくなるかもしれません。ましてや、自分の手を汚さずに、誰かに略奪させる者は、きっと面倒くさい話し合いなどよりも、手っ取り早い戦争を選ぶでしょう。そう、「正義」をかざしたとき、それに抵抗する者(前からうるさく思っていた者たち)も、一緒に葬り去ることができますもんね。

「平和」は、完成されていないから、とても面倒くさいです。安定していないから、常に気持ちを向けなければいけないんです。それと比べて、誰かに一任した「平和」は、楽です。一つの秩序のイメージがある。それは、常に自己を安定させるためのシステムを備える。または、安定を脅かす要素を「全体のために」消し去ることを厭わない。

僕は、殺されるのも、行動を操作されるのも、嫌なので、面倒くさいほうを選びます。実際のところ、あなたはどうですか? 「平和システムの構築」なんかにゃ、魅かれたりしませんか?

写真は、昨日着衣水泳をして、カレー作って、その後で、濡れた体操着などを洗濯機で脱水しているところです。「わぁ、いっぱい出るー!」となかなかの感動でした。

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