昨日へ     2005年09月18日   明日へ

今日は、サークルともの木のOB会の日です。

ともの木は、仙台・向山にあった「障害児」施設の亀亭園に毎日曜日訪れる、いわゆるボランティアサークルです。亀亭園がなくなり、南中山の啓佑学園に統合移設され、現在はそちらに通っているともの木なんです。

僕は、大学一年のときに関わり、あまり出席率の高くないサークル員でした。僕が一年生のときに見学に行って、あっちこっちの大学から集まっていた、とても味の濃い皆さんに魅かれ、関わるようになったんでした。僕の大学時代の一ページとしては、かなり大きい比重を占めていますなぁ。ともの木のかつてを語り出すと、それはそれはいろいろあるのですが、まあ今日はOB会のことです。

ずーっとOB会なんて出ていないし、そもそも参加のお誘いもなかったのです。でも、ある先輩から誘われ、今回参加。ちょっとドキドキでした。何せ、普通OB会と行ったら、昨年一昨年前に卒業した人たちが来るところだろうに、一気に20年前の「先輩」ですからねぇ。どうかすると、学生諸君よりも学生諸君の親御さんと同じくらいの僕たちです。うっひゃー!ですなぁ。

僕を誘ってくれた先輩は、石川から夜行バスで今朝着いたところ。僕は、電車で仙台に向かい、10時に駅改札口で待ち合わせました。いゃー、20年ぶりなのに、なんか変わらんねー。昨日の続きみたいに話せるんだろうなと思っていたら、やっぱりそうでしたよ。地下で、土産のお酒を買うのに付き合い、今朝んなってとっさにギター持ってきたはいいけどピック忘れた僕。ピック買いに行くのに、付き合ってもらい、そしてともの木のベースステーションである学生センターに向かいました。かつては、片平の裁判所向かいにありましたが、現在はNHKの裏・錦町にあります。途中、DateFMに寄りました。先輩の学校の生徒に、FM好きな人がいるとのことでした。ふむふむ。

11時半集合のところ、11時に着いたので、まだ誰もいません。思いの外、天気はよくなり、長袖長ズボンの先輩は「半袖にすればよかった」としきりに言います。僕は、半袖を羽織っているものの、いつものタンクトップ&半ズボン&ビーチサンダルです。まだまだ夏だね。

だんだんとサークル員と、若いOBが集まってきます。初対面の人ばかりです。学生センターの離れ・ともの木のサークル室に入り、子どもノートを見せてもらうと、あら懐かしい、僕の文字が残っていたりします。いやはやお恥ずかしい。亀亭園の写真を見ながら、「ああ、そういえば」と、当時いたメンバーの顔と名前が一致し始めます。記憶の引き出しの奥の奥には、しまってあったんだね。

若いOBカップルの車に乗せてもらって、啓佑学園に行きました。石川の先輩と、僕の現役時代を知っているHくん。Hくんも変わってなかったなあ。爽やかかつ芯があるところ、変わらずいい感じだったよ。途中のコンビニでお昼ご飯を買い、着いたところで食べました。食べながら、いろいろおしゃべり。そもそも一緒の石川のOBは、おしゃべり。僕もほどほどおしゃべり。何というか、もう飲み会の始まりって感じでした。「なんで、ともの木入ったの?」なんて聞いたりして。まあ、そういうのも全部ひっくるめて「かわらんなー」「あいかわらずだなー」なんですけどね。

啓佑学園のホールに入り、遊びの準備をします。あんまり、20年前と変わっていません。かつてと比べると、職業柄か、手際がよくなったなぁと自分の成長を感じました。学生の頃は、もさもさしてたなぁ。ギター青年のHさんとギターの準備をします。昔と変わらぬ「若い力」を弾くためです。

打ち合わせている途中で、僕や石川の先輩と同じ世代のOBが二人到着しました。茨城と福島から。僕は、ホールから外に出て
「おーい、こっちだよー」
と手を振りました。3人とも僕の一学年上で「○ー子と、○ー子と、○ー子」と呼ばれていました。3人それぞれキャラは全然違うんだけどね。懐かしい3人。さっきは「おーい!」と手を振ったものの、何というかぺらぺらとはおしゃべりできず、ドキドキでした。少し緊張。

子どもたちを呼んでくる時間になり、別な部屋に向かいます。職員の方が僕よりも若そうな方ばかりなのが、新鮮。考えてみれば、かつても同じくらいだったのかもしれない。僕が、年を取っただけかな。今日はサークル員が多いからみんな行こうよと誘って、少年たちと一緒にホールに行きました。ギターは、旅ギターのマーチン・バックパッカー。「若い力」は、ギターよりも僕の声のほうが大きかったかな? まあこんなもんじゃろ。綱引きをみんなでしました。後は、横になっている少年たちに声掛けたり、楽器提供したり、話しかけてくる子とおしゃべりしたりしました。

これまた当然なのかもしれないけれど、学生の頃よりも、無駄なく動く僕がいて、少し驚きでした。職業柄ということもあるでしょうが、若い頃よりも若くなっているかもしれないなと、ふと思いました。何だかんだ言って、20年前の僕は、硬かったなぁ。頑なというか、守っているというか、心配性というか。

この20年、いろんなことがありました。傷付くことも、そして感動することも。たくさんと人と出会い、いろんな経験を重ねました。あの頃と比べて、心を開いていられるようになったと思いましたよ。若い頃は、傷付くのが心配で、鍵ばかり掛けていた...。

遊びの時間が終わり、片付けも終え、僕世代のOB3人と早めに啓佑学園を出ました。Mさんにタクシーを呼んでもらい、4人で八乙女駅に向かいます。地下鉄に乗り換えて、仙台駅。そこからバスで向山へ。かつて通った亀亭園への道を歩いてみようという企画です。初めは、片平から登るコースの予定でしたが
「きっと途中で嫌になって、タクシー呼ぼうとか言うよ」
という僕の意見で、帰り道すなわち下り道で、「かつて」を確かめることにしました。向山高校前で降りたら、あら、あの頃でした。小学校の門も変わっていなかったです。書道教室もありました。あの頃もう既に古い感じの建物だったのに。

保母専門学校はなくなっていましたが、児童公園はびっくりするほど変わっていませんでした。光明養護学校向山分校はすっかりなくなっていて、門だけがむなしく鎖を下げていました。公園の遊具はほとんど20年前と一緒。
「ああ、ここに寄りかかって、リハーサルしたよね」
「あの水道で、○こがよく水飲んでたよ、アコーディオン背負って」
すり鉢状のトンネルも変わりません。そして、その奥、亀亭園のあったところに向かい、驚きました。大きなマンション! いや、教職員住宅でした! 子どもたちが、野球をしていました。
「あのへんに南棟があって、食堂がここらへん」
と、4人で「かつて」を探りました。あまり元気でない感じのメタセコイアのような木が、ぽつりとありました。僕は、何となくどこかで会ったような気がしたんです。昔の写真を持ってきた○ーこさんに、写真を見せてもらったら、
「あっ、これじゃん!」 
木だけが一本残っていました。あの木は、ずーっとここで、たくさんの人を見てきたんだよね。記念写真をパチリ。あの頃子どもだった人が、啓佑学園にいることが話題になりました。あれから20年。みんな、それぞれにどんな日々を送ったことでしょう。どこで、どんな日々を送っているでしょう。

向山高校の横断歩道を渡り、
「ここでアイスとか買ったよね」
と懐かしいページをめくりながら、細い道を下ります。
「1リットルのペットボトル回し飲みしながら歩いたね」
「必ず止まらなきゃ飲めない人いたよね」
「ゴム風船ふくらませない人、いたよね」
「やっぱり下りでよかった」
「半ズボンで涼しかったけど、蚊に随分刺されたわ」
笑い合いながら、歩きました。瑞宝殿を通り、杉並木。河原の道を行きます。あの頃、みんなでしゃべりながらいっぱい歩いたなぁと、思いました。そして、この頃歩いていないなぁとも思いました。あの頃の、ゆっくりとした時間がとても遠く感じられるのですが、今日は一緒に「あの頃」が3人いて、僕は嬉しかったなっ。

片平の元学生センターのところまで来て、もう「あの頃」辿りはいいことにしました。タクシーを拾って、3人が泊まる花京院のホテルに行きました。3人がチェックインしたりシャワーを浴びたりしている間、僕はロビーでぼんやりと、それはそれはいろんなことを思い出していました。

さて、6時半から仙台駅東口のZepp仙台2階のレストランで、懇親会です。若い皆さんとも、少し話しましたが、どうしても懐かしい顔触れでの会話ですね。卒業以来のM氏にも会えて、嬉しかったよ。家族の皆さんも元気と聞いて、ほっとしました。

さっきまで、あんまり話していなかった○ーこさんと話しました。昔、僕はひどい人だったので、謝りました。元気そうで、幸せそうで、とてもとてもよかった。娘さんももう大きいんだぁ。お父さんもお母さんも元気と聞いて、嬉しく懐かしく思いました。普通に話せる機会などもうないと思っていたので、とてもとても感謝。どうもありがとう。

1次会を終えて、外に出ました。ギタリストのHくんが、何かやりますか?というので、やろうやろうということになりました。僕が「奥田民生好きだよ」って言って、投合して、「イージューライダー」。僕が、最初ギターを弾いていたのですが、「大丈夫ですか?」って言うので、交代。僕は、でかい声で歌いました。一緒に歌ってくれた人もいて、嬉しかったな。

ほどほど離れたところで、3人の○ーこさんたちが待っていました。「まったく〜」と言われつつ、もう一軒、4人で行くことにしました。駅前の居酒屋で、ああ懐かしい時間。ああほっとする20年前という「昨日」の続き。20年の時間を経て、出会い、みんないい感じに年を重ねたんだなと思いました。

僕に声を掛けてくれたこと、そしてみんなして集い、一緒に歩き、話してくれたこと。とてもとても感謝です。かけがえのない友情なのだよと、僕は新しい気持ちで、また明日からやっていけそうに思っています。今度20年後なら、60歳? ふむふむ、僕は少し自信があるなぁ。きっと40年前という「昨日」の続きが、きっとできるよ。みんなみんな、どうもありがとう。そして、これからもよい友でいてくださいね。

写真は、元亀亭園のあったところの木と、20年ぶり再会の○ーさん3人です。

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