今日は、新たな勤務評定『教職員評価制度』を許さない会の加美町教育委員会申し入れ行動の日です。その報告から転載します。
■加美町教育委員会 教職員評価制度反対 申し入れ行動(2006.08.18.)報告
「ふみえはらはん」に集合
農家レストラン「ふみえはらはん」に早くに着いたメンバーは、畑のそばの小さな祠で、アフリカ太鼓鳴らして、ギターとウクレレの練習をしていました。雨上がりの夏の昼下がり、近くでは黒い羽根のトンボがひらひらと舞っていました。私の通う小学校の子どもたちは、黒い羽根のトンボを「かみさまとんぼ」と呼びます。かみさまとんぼひらひら、アフリカ太鼓とーんとん。
農家レストラン「ふみえはらはん」は、古くからの民家で、食事を食べさせてくれるところです。お隣には、もう一軒、農家民宿「おりざの森」。こちらでは宿泊できます。素朴なしっかりとしたおにぎりと、季節の野菜。カボチャって、こういう食べかたがあるんだねと、感動。今日、なんでみんなで集まったかを話したところ、力付けるためにと、一品サービスの心尽くしでした。感謝です。ごちそうさま!
「処分はしない。そもそも町にはその権限がない。」
さあ、時間だ! みんなで車に分乗して、加美町宮崎支所を目指します。田んぼの中の道を、どんどん上って行きます。曇っていて薬來山は見えませんでしたが、長閑な田園風景であることには変わりません。
そして、教育委員会です。こんにちはーと、教育長室へ。参加者16名(後1名到着)が教育長室に入ると、教育長さんが驚いていました。こんなに来るとは聞いていない! ...そうですね、当初は10名くらいと話していました。まずは、代表の伊藤由子さんがこれまでの経過などを話しました。「声」第1集・第2集(名前入りバージョン)を提出しようとしたところ、それは見た、県から送られてきた、とのことでした。
教育長さんのお話。後で教育長室を出てから取った私のメモは、こんな感じです。
・処分はしない。そもそも町にはその権限がない。
・この制度は、県で決めて、市町村に丸投げ。私が教育長になる前のこと。
・子どもたちには、いろんな経験を積み、育っていってほしい。
・先生方は、エリートで育ち、エリートで高校大学と進学し、教職に就いた人が多い。
・先生方には、もっと力を付けてほしい。
・けれども、この制度で力が付くとは思えない。
・この制度は、おかしいと思う。
・しかし、決まっているのだから、しょうがない。
・誰が細かく見るものでないのだから、ささっと書いてしまえばいい。
・土屋君と私は、そんなに違う考えではない。
・組合が、もっと反対するべきではないか。
・この制度については、県に言ってほしい。
参加した皆さんは、ほとんどが仙台からの参加でした。参加者の皆さんからは、
・おかしいと思うなら、そう行動してほしい。
・いろんな教職員がいたほうがいい。
・この制度では、一人ひとり評価することになっているが、学校教育はチームプレイ。だから馴染まない。学校を崩壊させてしまう。
などの意見や質問がありました。一時間の話し合いでしたが、教育長さんの話がほとんど。もっと皆さんが話せるとよかったですね。ちなみに、私は県教委で話し過ぎだったので、静かにしていました。まあ、これまで教育長さんとは二度もこの件では時間を持っていましたから...。
ならば、また県教委へ行こう
1時から2時までの話し合いの後、宮崎支所前で円くなって、感想やこれからのことを話し合いました。そのときのメモです。
・もっと意見を言うべきだった。
・他の市町村は、これからなのかもしれない。
・処分はしないと言っていたが、職務命令は出ているので、その報告をもって、県が処分をすることは考えられる。
・これからもっと運動を広げていこう。
などなど。
何人かで帰り道に、農家民宿「おりざの森」に寄って、これからのことを話し合いました。
8/24:「声」第3集原稿集約・編集
8/27:「声」第3集印刷製本(みやぎNPOプラザ 14時より)
8/28:宮城県教委へ申し入れ 16時 県庁1階ロビー集合 16時半 16階県教委教職員課へ
17時 3階県政記者会で記者会見 17時半 婦人会館4階松の間でこれからのことについて会議
暴力に対して、素手で向かうことは、決して愚かなことではない
最後に、私の感想です。
とてもたくさんの方が参加してくれたことが、とてもとても力強く、心強く、本当に嬉しかったです。私たちは、武器も権力も持っていません。人を首にしたり、逮捕したり、殺してしまうことなどできないです。(権力を持っている人は、「正当に」首切りをし、「正当に」逮捕し、「正当に」人殺しをします。)でもね、集まることが力なのだと思いましたよ。暴力に対して、素手で向かうことは、決して愚かなことではないのだと、あらためて感じたんです。感謝します。ありがとう!
具体的な展開についてです。町としては処分しないと教育長さんは言っていました。懲戒はできないのですが、「厳重注意」などはできますね。それを「処分」と呼ばないゆえに、町としてはしない・できないということだったのだと思います。少しほっとするように思いますが、実のところは、懲戒があるかないかという二者択一を迫ることになってしまったように感じています。すなわち、県教委が私に「懲戒処分」をするかしないかということです。県教委と町教委で、「厳重注意というところでまずは...」などと落とし所を今回だけは甘めにして、運動を激化させないようにするのではないかと、正直言って思っていた私です。落とし所がなくなった以上、県教委が「懲戒処分」をするかしないかを問うていくことになります。ある意味、これまで以上に、きっちりと闘うことが求められます。帯をぎゅっと締め直す心持ちです。
「声」は、まだ集まっています。皆さん、いろんなところで、ぜひ呼びかけてください。まだ、教職員評価制度についての説明が不十分で、幾つか質問なども寄せられています。私も、気合いを入れて、しっかりまっすぐ歩いていきますね。今後とも、どうぞよろしくお願いします!写真は、ふみえはらはん前の小川の畔で、ギター、ウクレレ、ジャンベ(アフリカ太鼓)&歌の練習にいそしむ仲間たちです。なんか、いい感じでしたよ!