昨日へ     2006年12月16日   明日へ

東京の寝袋で目を覚ましました。5時に寝て、時計は8時半です。熱があって具合が悪かったけど、それが慢性化して、寝不足と共に、どんよりしています。ただ、気持ち...魂だけが...凛々としているのでした。今日は予定を入れていない日。僕は、自由時間という予定を入れていました。お茶を入れるよという仲間に、寝てていいよと言い、また会いましょうと、部屋を出たのでした。

寝不足の頭に9時の日差しは思ったよりも高いところから降りてきていて、驚きだったな。猫を探しながら、とぼとぼと歩きます。歩くスピードはとても遅い。ある大きな老舗デパートの裏側の道を歩いていたら、まさに蟻のように通用口に吸い込まれていく人々がいました。都会の朝なんだな。がさがさとゴミ出ししている人だけでなく、姿勢正しく行進していく人々に、僕はシステムを感じたのでした。すごいもんだね。

僕のここのところの趣味は、楽器屋さんパトロールです。東京で時間があったら、御茶ノ水です。買うことは、なーっかなかないんだけど、見るだけ見たいんだな。ある意味、見るだけで十分楽しいのかもしれない。そんなわけで、電車で御茶ノ水に行きました。10時前だと、まだお店も開いてないのね。珍しいことなんだけど、パン屋さんに入りました。目玉焼きが乗ったトーストとあんパンとアイスコーヒーのLを注文して、テーブルでiBookを開きました。メールチェックをして、連れ合いぴよさんにメールを送りました。今日は、楽器屋さんを巡って、宇都宮で餃子食べて、夕飯までに家に着ければそれでよいかな〜みたいな感じでいたんです。早くに寝たい感じはあるものの、ゆったりしたい気持ちもあったんだな。ゆとりという贅沢。眠たいんだけど夜更かしができる休みの前の深夜みたい。さて、そろそろパン屋さんを出ようかと、念のため再メールチェックしたら、なんと「本日、東北大学有朋寮強制執行!集まれる方は、至急かけつけてください。」というメールが飛び込んできました。なんとー!

東北大学有朋寮は、大学当局が廃寮にしたい自治寮。裁判所は、廃寮を是としていましたが、一方的な決定を許さない運動(何より寮生の頑張り)が、強制執行をさせないできたのでした。僕は、大学当局の(学生は、大学の言う通りにするものだ)という姿勢がとてもおかしいと感じています。大学が、当事者の納得を得ようと努力することを放棄したのなら、それは教育機関ではないんです。だから、僕は有朋寮を支えていきたいと思い、これまで微力ながら行動してきました。実のところ、昨日何人かの寮生に会っています。彼らが夜行で寮に戻っていればよいのだけど、そうでなければ大変だと思いました。僕が今できることは何かと考え、あちこちにメールを送りました。「なにごとですか?」と思われるかもしれないなーと思われてもいい、そんな吹っ切れた気持ちがここのところあります。いっぱい送信しました。そして、宇都宮餃子はなしということにして、北上するのでした。コンビニおにぎりを食べ、夕食が取れないかもしれないと、駅そばも食べました。ちょっと無理して食べました。風邪になんぼかでもよいかと、天ぷらそばを驕りました。

仙台に着き、長町に向かいます。長町駅から、歩きます。心なしか、とても寒さが応えます。のぼりは、ひょっとすると僕を逮捕したい人たちの思惑に合致してしまうかもしれないので、手には持たず、ザックにくくりました。両手をぺらぺらコートのポケットに入れて、有朋寮に向かいました。寒かったな。でも、事態をいろいろ想像し、心はとてもとても落ち着かなかった。

寮について、驚きました。国道から寮に入るところに、もう既に警備線が引かれ、入れないのです。たくさんの応援の学生・労働者がいました。ガードマンと警察と向き合い、抗議行動です。僕もすぐに合流です。聞くと、寮生が誰もいないのを見計らって、今朝警察が入ったらしいのです。そしてそれを目撃した人から事態がみんなに知らされ、駆けつけたものの、そこで暮らしていた当事者も現場に立ち合うことも許されず、令状なども示されず、執行官や大学関係者からの説明も一切なし。それでいて、機動隊と大勢のガードマンで武装し、警察はこちらをビデオ撮影し、にやにやし、メモを取り、そしてせっせと寮生の私物を盗み出しているのでした。これは、明らかにおかしいです。少なくとも当事者には説明すべきです。抗議は聞くべきです。

抗議のマイクをみんなで交換しながら訴えました。僕は、警官に向けずに振り向いて、近隣のマンションに向けて話しました。住民のみなさーん、みなさんの家にもしも空き巣が入ったら、その犯人を警察が探してくれますよね。けれども、有朋寮に空き巣に入ったのは、警察なんです。空き巣の犯人が警察の場合、誰がその犯人を追求すればよいのでしょうか!...ってやったんです。いくら警察に文句を言っても、彼らはマスクの向こうでニヤニヤするばかりです。分かりやすく行きましょう。分かりやすく説明し、事のおかしさを伝えていきましょう。メガホンを警察に向けても話しました。みなさんは、恥ずかしくないですか。今日、家に帰り、家の人に今日の仕事をどんなふうに言うのでしょう。警備員さんたちも同じですよ。まったく説明もせずに、命令に従って、人を入れないでいるのかもしれないけれど、それが正しいかどうかは、お一人お一人が判断することですよ。仕事だからというだけで全部済まされるなら、きっとあなたは人殺しもするだろう。でもね、それは間違っているよ! 

寮生の私物を盗み出し、それを搬出するために自動車が出てきます。警備線に機動隊が盾を持って並び、僕たちを排除です。「押さないで!」って言うけれど、押しているのはあなたですよ!という状況。何度もあるのですが、あるとき寮生のA君がひっぱっていかれてしまいました。不当逮捕です。ごちゃごちゃしている中、僕には分からないくらいのことでした。夕方になり、日が陰り、ぐっと寒くなりました。僕は、通行人や信号待ちの車に、事態の説明をしていました。問題を広げること、広く伝えることが重要なんです、しかも現場で。多くの中学生とも話しました。部活帰りの少年と話していたら、隣接する学校の先生(部活顧問?)に「こちらで話しますから、結構です」と言われました。これは、少し寂しい感じだったな。自転車で仕事帰りの先輩な女性とは、長く話しました。「卑怯だね」と言っていました。暗くなり、道路工事で使われるようなでっかい照明灯車が来ました。真っ黒い機動隊付きでした。ありゃ、身を守るための防具ではないわな、殴るため、威圧するためのもの。僕は、自転車の女性と「ほんと、おっかないね、むりやりだね」と話していました。国道から寮に入る道は、コンパネで塞がれてしまいました。抗議の中、杭を打つ労働者。明日の仲間と信じたいよ。すっかり塞いだ道。「住民みんなが使っていたのに」とは、たくさんの人が口にしていたこと。警官が去り、警備員と公安らしき人が残りました。あっさり消された照明灯。真っ暗。ああ、盗人たちよ! 持っていたかぎり救援カンパしました。逮捕は、大変だ。ましてや、所持するものなしで、寒空に放置される寮生。経済的支援は力ですよ。

帰り道、全然お酒がほしくないことに驚きました。熱は、もう体にしみ込み、いつもこんなもんだっけ?という感じ。せめて松山町駅で乗り過ごさないようにと帰ったのでした。

写真は、有朋寮前の押してくる警官です。

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