昨日へ     2007年08月06日   明日へ

朝起きて、今日は帰る日だと、天井を見つめました。今回布団を敷いた仏壇のある部屋。ここで眠ったのは、今回が初めてのことでした。

起きて、新聞を取り、カーテンを開け、テレビを付けました。しばらくすると、ヒロシマです。秋葉市長の平和宣言に「憲法をありのままに」という下りがあり、心に残りました。子ども代表は、とても緊張した面持ちでしたが、やはり子どもがいるということは希望があることだと、感じました。ありがとう。

そして、安倍首相でした。今朝の新聞には、昨日被爆者救済を検討する...と報じられていましたが、何もせずに来ることができない状況なんですよね。戦争で亡くなった人、傷付いた人、それを学んだ人、戦争を起こしてはならないと誓うたくさんの人。そんな平和を願う人たちが集うところに、あっさりと気持ちよく、来ることができなかったにちがいありません。表情も硬く、内容もない、紋切り型なご挨拶でした。戦争反対のシュプレヒコールが蝉の声に混じって聞こえていました。ああ、たくさんの人が集うヒロシマだ。

僕は、いつもヒロシマにいたのですが、今年は久しぶりに夕張にいて、やっぱり平和を誓う朝でした。平和とは、自分の身の回りの差別ときちんと向きあうこと。棚に上げず、知らんぷりせず、そのとき面倒くさくとも、人が傷付いていることを、自分のことのように感じられること。そして行動すること。

朝食を食べ、ゆっくりと帰り支度をします。別れの時間は、人を無口にしたり、雄弁にしたりします。荷物をしっかと積み、じゃあまた来るね、お元気で、と発進しました。あれこれと課題を作った夏でした。また時間を置かずに、来ることになるでしょう。数日ぶりのiPodから、ヤイコが流れました。その偶然に、はっとしました。

紅葉山から滝の上へ。滝の上で、規格外のメロンを買い、積もうと思えば積めたのですが、それはやめて、家に発送しました。連れ合いぴよさんへのおみやげです。滝の上から追分。国道234号線で、また見つけたんです。太陽の回りの虹。トラックががんがん走る道で狭い路肩にバイクを停めて、虹を撮りました。あれって何なんだろう。まるでオーロラのように微笑むプリズムです。

国道234号線で苫小牧。ホームセンターのトイレを借りました。ついでにホームセンターの隣の釣具屋さんで、安い竿と糸と錘、そして針を買いました。先日Kちゃんと作った毛針を、ひょっとしたら試す機会があるかもしれないと思ったからです。100円ショップで薬を分けて入れるようなケースを買いました。針などを入れるんです。ついでに、タオルと石鹸、そして小さなカゴも。これは、今日どこかで温泉に入るかもしれないと思ったからです。

とは言うものの、時刻はそろそろ2時です。温泉本をぱらぱらめくり、森町の温泉に電話をしました。そして、予約をしちゃいました。よっしゃ、目的地を作ったぞ! 電話で聞くと、3〜4時間掛かるとのこと。僕は、まずは室蘭に向けて走り出します。途中、登別でGSクマゲラ号のオドメーターが80000kmになりました。1999年3月から走り始めて、ああいろんなところに連れてってくれたよね。そして、まさに今は旅の途中! GSクマゲラ号に感謝です。

室蘭の海を眺め、昭和新山に魅かれつつも通過し、礼文華の峠ってこんなに長かったかなと思いながら、走ります。そして、長万部。カニ弁当が気になりますが、こんな中途半端な時間に食べたりしません。ガソリンスタンドで給油。さすがに北海道では燃費がよいです。24km/lです。

長万部から森までの海岸線は、いつも印象がよいです。爽やかな道。いつもカモメが遊んでいて、いつもいい感じの雲。海は穏やかで、大好きです。ついバイクを停めて、海や雲を撮りたくなりました。

森の市街に入る手前で山に入ります。濁川温泉新栄館。すぐに見つかりました。荷物を下ろしていると、2回すれ違ったバイクがやってきました。「2回すれ違いましたね」と声を掛けてくださった男性も、今夜泊まるとのことでした。

部屋に荷物を置き、さっそくお風呂に入ります。昔ながらの湯治場系です。思ったよりも癖がなく、おっとりしたお湯でした。3つの湯船がありましたが、僕は一番奥でゆったりしました。さっきのバイクの方とあれこれとお話をします。これが旅なんだな。どうやら宿泊は、彼と僕だけ。と思いきや、バイクの到着する音。誰か来たのかもしれません。

上がって、食事をする部屋へ行きました。やっぱり3人宿泊でした。宿のご主人とバイクの方とおしゃべりしながら、いただきました。バイクの方は、三重の大工さんでした。バイク談義、温泉談義、北海道談義、そして健康談議。大工になろうとする若者のことを聞き、僕が教員ってこと、言っちゃいました。そして教育談議。しばらくして、もう一台のバイクの方が来ました。神奈川のエンジニアさん。仕事のことなど、みんなでいろいろ話しました。バイクで遠出することへの家族の理解のことを話していたら、携帯電話が鳴ったりしました。大人の旅は、大変です。でも、それだけの価値がある。命の洗濯みたいなこと、男性3人で話した夜でした。

9時になっちゃって、ごちそうさま。今夜一番心に残ったのは、大工さんが娘さんにお金を借りて旅をしていること。お金がめちゃめちゃないわけじゃなく、でも娘さんに借りて来るってところが、とても幸せそうでした。ああ、とても羨ましいですな。

写真は、長万部から森までの道の途中です。

昨日へ        明日へ

はじめのページを新しく開く