昨日へ     2007年09月08日   明日へ

陸羽東線を蒸気機関車が走るんです。天気はいいんです。僕は、自転車で北浦を目指しました。タンクトップ短パン。ザックにカメラ入れて、自転車にコーヒーポット付け、クラムボン聴きながら、ビーチサンダルでペダルを踏みました。

新庄方面から小牛田に向かう蒸気機関車ならば、北浦のおんべこ近くの車の通れない踏み切りのところが1番!って、絵ができていたんです。列車通過30分以上前なのに、あちこち車がいっぱい。僕が狙ってた踏み切りにももう人がいます。んじゃしゃあないと、少しずれて、線路沿い。僕は、田んぼの畔にごろりとねっ転がり、列車を待ちました。浅い水路では、小さな魚たちが遊び、トンボもすいすいと雲の下を泳いでいました。

しばらくすると、汽笛です。古川駅を出たのでしょう。ああ、D51の汽笛となると、12月25日だな。あれは、僕が小学5年生のときだったでしょうか。夕張線を蒸気機関車が走り終える日。夜の夕張駅。もちろん雪の中。たくさんのフラッシュがたかれる中、僕も住初のほうでD51を待ちました。あのときの切なさは、もうここにこの機関車は戻ってこないということ。山を下ったら、もう来ないということに、僕は戦時中の特攻隊みたいな気持ちを重ねていました。あの頃の僕は、歴史物をよく読んでいた少年で、それゆえに今と対照的に軍国少年でしたから...。ああ、あの夜の汽笛と同じ音だ。それが少しずつ、近づいてくるのでした。

ライトが光っているのが見えました。煙が流れています。僕は、蒸気機関車の煙の匂いが好きなんです。姿は写真で、音は録音したもので、振り返ることができます。けれども、匂いは記録できないから、記憶するしかないんです。だから、蒸気機関車が近づいてくるとき、カメラのシャッターを押しつつ、鼻を広げていたんです。残念ながら、匂いはしなかったです。風のせいでしょうか。

自転車のペダルを踏んで、小牛田に向かいました。青生の子牛の交差点を真っ直ぐ行き、小牛田の懐かしいような雰囲気の住宅街を抜け、小牛田駅へ。線路ぞいに走り、ターンテーブルのそばの公園にたどり着きました。既に、人がいっぱい集まっていました。蒸気機関車が方向転換するためのテーブル。夕張にもありましたよね。追分にもありました。扇型の犬小屋みたいな機関庫。その中央に位置するターンテーブルが、僕としては一番「正しい」って感じ。小牛田のターンテーブルは、片隅にあって、何となく遠慮がち。ま、残っているっていうだけで素晴らしいんですけどね。

さっき匂いをかげなかったので、くんくんしました。でも人いきれ。蒸気機関車の匂いは、漂いません。ひょっとして、石炭じゃなくて重油を焚いているだけかな?と思ったら、一応石炭も積んでいました。ターンテーブルにカメラを持って集まるみなさんは、蒸気機関車が懐かしいのだろうかと考えながら、僕もシャッターを押したのでした。

小牛田から自転車で坂道を降り、松山町に帰ります。炎天下です。ふー、いい汗だー! どこかラーメン屋さんに入り、ビールでも呑みたい気持ちでしたが、家に帰りましょう。野田橋の上はいい風が吹いていました。鳴瀬川は、なかなかの水量ですが、災害にはならない程度です。橋の真ん中で、おじいさんが涼んでいました。「こんにちは」とご挨拶。そして橋を渡り切らないところで、タイヤに違和感。あれ〜って思って、空気を入れたら、どこかから「しゅーっ」という爽やかな音がするじゃないですか。ああ、パンクだぁ〜。

僕は、自転車を降り、汗を拭きながら、田んぼの中の道を歩いて帰りました。自転車やバイク、四輪車なら「すぐ」の距離も、歩くとなかなかですなー。家に着いて、四輪車でスーパーに行き、餃子を買って、戻り、シャワーを浴びて、餃子を焼いて、ビールを呑んで、定禅寺jazzfestivalをテレビで見ました。昼寝をして、5時に起きました。さあ、介護です。

歩いて松山町駅に行き、3番線ホームに入る仙台行きに乗りました。1番線ホームには小牛田行きが入ったところ。ふと思い、見ていると、あ、白いシャツが見えました。連れ合いぴよさんです。今日は用事があり、仙台に行っていたんです。彼女は降り、僕は発つというシーンは、ジャン・クリストフのようだと思いました。

介護までの時間はそうありません。楽器屋をパトロールし、大きな本屋で「母の友」の書評に載っていた猫写真集を探したけど、見つからず、また今度。古本屋で、角田光代さんの文庫本を3冊買いました。ヨドバシカメラでPHSの電池注文したのまだですか?と訪ね、まだとのこと。新しく出たiPodclassic160GB。えいやー!と買う決心したけれど、在庫なし。一度、店を出て改札口に向かったものの、途中で買い物を思い出して、バック。血圧計を買いました。ずっと低血圧と思っていたのに、ここにきて「下のほうが高目」とのこと。貧血は測る機械がなかったけれど、血圧なら測れる。測っても下がらないんだけど、分からないままよりはよいです。そして電車で、名取へ。

今日はいつもよりも介護の仕事が多く、終電一つ前の電車には間に合いません。結局、最終電車。日付が替わったところで、帰宅しました。車で駅まで来てくれて、ありがとね、ぴよさん。そして、お休みなさい。ああ、今日も充実じゃったわい。

写真は、小牛田で撮ったD51です。

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