昨日へ     2007年10月02日   明日へ

みんなに偽札を渡しました。10円札と100円札と1000円札です。みんなが休み時間にやっているお店屋さんごっこを社会科の時間にやったんです。これまでのみんなの様子を見ると、お金は適当なんです。そこでお金を作ったというわけです。みんなに同じ金額を渡しました。大喜びです。「これって、勉強中にやっていいの?」と聞くので、「こりゃあ、勉強だよ。いやー、勉強って楽しいねー」と言うのでした。14名をくじで2チームに分けて、初めにお店のチーム、初めにお客のチームとしました。これまでは、売り子やレジなど分担して楽しんでいたみんなでしたが、今度は一人一店としてスタート。売れた分のお金で買うというシステムにしました。売るものは、実際に折り紙などで何かを作る人も、学級文庫の本を売る人もあり、「ごっこ」レベルもいろいろでした。

僕は、いろんな場面でみんなに「納得」を意識させています。授業の中でも、話し合いで何かルールを決めるときも、です。今回も値段についての「納得」を感じさせようと思いました。いわゆる「妥当な代金」というところです。ある人が「ぶつぶつこうかんなら、分かる」と話していて、僕はなーるほどと納得しました。それが一番分かりやすいですね。商品に幾らの値段を付けるのか、値段ってどんなふうに決まるのか、そのへんはこれからも考える機会を作っていきたいと思っています。

お店屋さんごっこ授業は、予想通り大変にぎやかです。「さあー、いらっしゃいいらっしゃーい」「やすいよー、やすいよー」と声が飛びます。スーパーマーケットで買い物をするのがほとんどのみんなは、実際に「やすいよー、やすいよー」と聞いたこと、どのくらいあるんだろうかと思いながら、見ていました。「あらこれいいわねー、何かおまけはないのかしら」「はい、それじゃあ、これとこれれでいっしょにして500円です」なんて、会話も聞こえました。いわゆるフリーマーケットの様相です。

「便利な」現代日本社会は、自動販売機でいろんなものが買えます。スーパーマーケットやコンビニでは、何も話さなくても、買えます。会話をする煩わしさは、ないのです。煩わしさがないかわりに、温かみもないのかもしれません。僕は、3年生のみんなと本物のフリーマーケットに出店したいなーと思いましたよ。みんなの「商い魂」に感動しつつ、人と売り買いする楽しさって、いいよねーって、感じた今日でした。

写真は、商い中の一枚です。

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