昨日へ     2009年07月22日   明日へ

嘉善のホテルで目覚めました。ホテルの窓が開き、連れ合いぴよさんが知らない人に招き出される夢を見ました。あんまりよく眠っていない感覚です。すぐに外を見ました。曇りです。食事の前にまたホテルの外をちょいと散歩しました。

ホテルの前の公園にはたくさんの人がいて、走ったり歩いたりしていました。交差点の歩道では、エアロビクスみたいな踊りをしている人たち。広い道路を掃いている人たち。僕は、ホテルの裏側の路地に入りました。猫がいたので、声を掛けました。こちらに関心を寄せず、淡々と屋根に上りました。犬が見張っていました。ずっと長いこと見ていたみたいね。話しかけたら、待ってましたとばかりにほえ始めました。こっから入るなよ!と言っているようだったので、ごめんごめんと謝って退散。歯を磨いている人がどうした?みたいな顔で、こちらを見ていました。とても恥ずかしい気持ちになりました。なぜだろう?

ホテルの隣のコンビニで、ドラえもんを買いました。台湾に行ったときは、しんちゃん。今回はドラえもん。

ホテルでの食事を取りながら、いろんな人の様子を見ていました。日食ハンターのいかにもお金持ちって感じの人。頑張ってお金貯めてきた様子の人。孫とおばあさんらしき2人連れ。ま、僕などとてもへんてこな人って感じだったことでしょう。添乗員さんから、食事は全部食べないのがマナーですって言われて、そうなんだーと思いました。好きなものを好きなだけ食べて、好きなだけ残す人。それを片付ける地元の人。ホテルの裏の路地を思いながら、好きなだけ残している人たち(僕たち)は、どのように見られているのだろうかと考えていました。何となく心開いて友だちになってもらえなさそうな気持ち。「お金払っているんだからいいじゃない」って言い方が聞こえそうなんだけど、そのお金ってものを手にすることができるできないは、どのように納得されるものなんだろう。食べるっていうのは、生きるためには基本的な権利。けれども、それは公平ではなく、食べる権利の不平等が存在しているんだろうなー。そんなことを考えました。平和って、簡単じゃない。努力が必要だ。

6時40分にバスはホテルを出発しました。観測場所に向かいます。雨模様です。あらかじめがっかりしているという気持ちです。しかしながら、平湖高級中学校に着いてたら、雨は上がっていました。少し嬉しい。校庭のど真ん中に陣取ろうと思っていましたが、雨対策で掲示板の前・ひさしの下に行くことにしました。

僕は、三脚を立て、E-3をセッテンィグしました。レンズは70-300mm。僕が持っている中で最も望遠のレンズです。フィルターは、真っ黒のND400。モニターで確認できるようにしました。第一接触は8:22。太陽が顔を見せないか、空を仰ぎます。だいたい、どこに太陽があるか分からないんですなー。また雨が降ってくるかなーと思いながら、風に吹かれていたら、ほんのりと雲が薄らぎました。そして、太陽が見えました。太陽が見えただけで嬉しい! しばらくして、部分日食が始まりました。歓声が上がり、拍手が響きました。ほっとしました。やれやれこれで赤点ではないぞという気持ちです。回りの人と語らいながらの観測です。皆既日食は9:35からです。そこまで持つかなーと思いながら、トイレに行ったり、観測している皆さんを観察したりしました。陸上競技場のようなところで観測していたのですが、あるところに人だかりができていて、やじ馬になって行ってみると、砲丸投げの円でした。そこには水が溜まり、水に映った太陽が、とてもよく見えるんです。なーるほどね。カメラのところに戻り、しばらくしたら、雨。ありゃー。太陽がどこか分からなくなっちゃいました。僕はひさしの下にいるので傘は使いませんでしたが、ほとんどの皆さんは傘とカッパです。もうすぐ皆既なのに〜と思いながら、空を眺めていました。

そして、皆既です。驚きました。だんだんと暗くなり、結局闇になりました。本当に夜なんです。暗いっていうのではなく、闇です。夜です。雲の上では、皆既日食なんだなーと惜しく感じつつも、この闇には感動でした。車がライトを点けて走っていました。当然ですね、真っ暗なんだから。雲に覆われた地上にいて、皆既日食のその姿は見えなかったものの、何だか泣きそうな気持ちになりました。これは、すごい! 電気を消すことはできる。けれども、太陽を消すことはできない。負けました!な気持ちでした。とても謙虚な感覚でした。皆既日食終了時刻は9:41。ほんの6分間のことでしたが、ちょいと太陽が顔を出しただけで、みるみると辺りは明るくなりました。ああ! 見られなかった! けれども、来てよかった! 沖縄とか博多とか、仙台よりもいっぱい欠けるところでいいんじゃないかと、実は思っていたんです。でも、それは間違いでした。皆既じゃないと、この闇はないんです。金環食が数年後にありますが、皆既じゃないとこの闇はない...少しだけ日食ハンターの気持ちが芽生えそうです。この数分のために、一所懸命お金を貯めよう...そんな感じ。

雨に濡れた皆さんは、まだ部分日食が続いている時間でありながら、どんどん撤収していきました。この観測場所には300名以上の人がいたらしいですが、結局ひさしの下の僕を含める5人が最後の最後まで頑張った人となりました。日食終了11:00。結局初めだけしか直接見られなかった太陽でしたが、粘った自分を褒めたい感じです。

バスは、近くの食事をするところに行き、昼食の円卓。雨はまた強くなりました。食事を終えてから、上海へ。また長い道をバスに揺られます。途中渋滞。トレーラーが横転していました。怪我がないならいいのですが。

なかなか予定通りに行きませんが、やっとのことで豫園近くのお茶屋さんに行きました。お茶の試飲。残り元のほとんどをお茶に使いました。そして豫園商場へ。確かにアメ横みたいな感じですね。限られた時間、うろうろしました。写真を撮りました。

夕飯をまたまた食堂の円卓で食べました。四川料理。皆さん、最も口に合ったとのことでした。食事をしたビルの入り口には物乞いのおじさんがいました。物乞いのおじさんの立つ建物の2階には、たくさんの食べ物と残り物とお金があるということが、とても大きい。お金渡さないでしまったけれど、渡したほうがよかったな。それで解決にはならないけれど、自分に言い訳する回路が何だかとても醜い。バスの中は冷房が効いていて、冷房が苦手な僕はカッパを着たりしていました。バスの外には、雨具なく濡れる人。暑過ぎて、裸の人。屋根の付いたバスの中、冷房が効いて寒過ぎてカッパを着る自分、しかもお腹はいっぱい...。いろんなことを考えました。きっと、このまんまじゃ、平和じゃないです。

バスは、上海空港を目指しますが、渋滞がひどくて進みません。今日は、飛行機で長春に飛び、長春のホテルに泊まるのです。飛行機のチケットは、旅行会社の人が先に行って取っているということですが、とにかく空港に着かなければ仕方ありません。1時間で着く予定が倍以上かかっています。大変です。そんなところに、バスの故障です。ギアが入りにくいのは、さっきから見えていました。それに加えて、今度はエンストです。しかも焦げた臭いがバスの中に立ちこめます。あらまー、どうしたもんでしょう。

添乗員さんの判断で、その近くにあってリニアモーターカーの駅にバスを騙しだまし走らせました。そこで降りて、リニアモーターカーで空港へ。いやはや、いろんなことがあるもんですね。嬉しいような、それでいて気ぜわしくて疲れるような。

リニアモーターカーは、雨のため400km/hは出さないという話でしたが、全くその通りでした。19:18に0km/hだったのが、19:20:47には126km/hとなり、19:20:54には141km/h、19:22:40には301km/hとなり、それ以上速くなることはありませんでした。乗っている人は英語を話す人ばかりだったので、やっぱり300でおしまいなんだねと話しました。19:26:01には265km/hとなり、19:28:06には0m/hとなりました。すごいね。

空港では慌ただしく荷物を預け、搭乗口を示したところでしばし自由時間となりました。というのも、飛行機がなかなか出発しないんです。遅くに上海空港を離陸し、機内食が一度出て、長春空港に降りたのはもう1時を回っていました。少し眠っては起き...を繰り返す日々ですなー。バスでホテル(長白山賓館)に到着したのは、2時。疲れを取るためにシャワーを浴び、ベッドに横になりましたが、4時45分にはモーニングコールとのこと。いやはやです。

写真は、平湖高級中学校での皆さんの観測の様子です。空にはいっぱいトンボが舞っていました。

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