昨日へ    2010年01月24日   明日へ

山形の安宿で目を覚ましました。昨晩は、宿のテレビで深夜まで映画を見ていたのに、いつものように起きました。日教組全国教研の傍聴券を入手していない僕なので、今日はフリー。ぶらり旅の日にしようと思いました。テレビの天気予報によると「行楽日和」ということです。

目的地はとくにありません。ひとまず、仙山線で帰るのはやめようと思いました。違う道、遠回りで帰りましょう。そんなこと思いながら、駅の時刻表をめくっていたら、あらまー、新幹線以外の本数って、うんと少ないんですね。しかも、朝の便が出たばかり。もう少し早くに宿を出ればよかった。ひとまず福島経由の切符だけ買うことにしました。窓口では、それならばフリー切符がお得ですということで、それを購入しました。東北のここいらへんは乗り放題ってな1日切符でした。

しかしながら、すぐに列車はないので、山形市内でバスでも乗ってみようかと思ったら、東京に帰るKさんにばったり。あらまーってな具合に、昨日の続きのおしゃべりをしました。Kさんは「日の丸・君が代」強制に服従せず、自分らしい生き方をしている素敵な女性です。おしゃべりしながら、ふとKさんの乗る東京行きに乗っちゃおうということにして、新幹線に乗りました。新幹線でも、あんなことこんなこと、多岐に及ぶおしゃべりができて、よかったです。Kさん、ありがとう。米沢で下りて、ホームで手を振りました。全国に仲間がいる幸せ。でも、まだ出会っていない人がいる。僕は旅を続けるんですなー。

米沢に下りたことに理由はありません。会えて言うなら、福島の手前で下りるということ。東北本線沿線だと、少し旅気分が日常に薄まります。米沢は、温泉に行く途中に、車やバイクで通ったことがある程度です。いつだったかなー、暗い盆地で、山々がぐーっと迫っていて、その山がとても重い印象を抱いたことがありました。

駅からとりあえず、名勝になっている上杉神社のほうに行ってみましょう。積雪はかなりあります。でも、晴天です。散歩日和だな。開店前のお店を眺めながら、橋を渡り、アーケードに猫を探し、適当に道を曲がります。そして、神社の手前で、米沢ラーメン。まだ朝食を食べていなかったので、朝麺ちゃんです。のれんは出ていたのに、開店前。あらまー。隣の染め物鞄屋さんに入りました。素敵なお店。連れ合いぴよさんへのお土産に厚い綿の水筒入れを買いました。僕のOlympusの交換レンズを入れるのにも兼用できそう。よい買い物でした。神社のほうに行くと、鳩がいっぱいいて、鳩の回りには子どもが集まっていました。ああ、行楽日和ですね。さっきのラーメン屋さんで、ちぢれ麺食べて、また歩きました。雪で狭くなった歩道で、おばあさんに道を譲ったら、米沢の言葉で挨拶されて、嬉しかったな。絹工場も覗きました。ああ、生地って素敵。

橋を渡り、駅に戻り、さーてどうしましょうか。新幹線でない列車で峠を越えたいものの、本数が少なく、待っていると帰宅が遅れます。新幹線やむなし。けれども、まだ少し時間がある。そこで僕は、乗ったことのない米坂線で今泉まで行くことにしました。米沢〜坂町で米坂線。坂町まで行って海が見えると嬉しいんだけど、何となく駅から海まではありそうな気がしますし、フリー切符も今泉まで有効でした。ワンマン気動車に乗り、雪の中の一本線路を行くのでした。

今泉は、なんてことのない、駅でした。予想通りです。町があるわけでもなく、駅でした。ただ、私鉄が接続している駅ゆえに大きめに載っていたのですね。ま、よいです。2時間後の列車で米沢に戻りましょう。例によって、ぶらぶらと歩きます。国道まで出たら、白石・南陽という標識があり、かつての白石時代エリアに戻った感覚でした。またまたラーメン屋に入ってみました。うーむ、いっぱい工夫しているけれど、それが反映されきっていない味だったなー。何もない道。歩道は除雪されておらず、車の運転手には悪いのですが、車道を歩きました。コンビニで、恵比寿ビールを買いました。あんドーナツも買いました。誰もいないけれどストーブが暖い待合室よりも、眺めのいいホームのベンチを選び、ぷしゅっと開けました。ふーっ! この1杯のために歩いたんだな。雪と西日が、眩しく、風がないので、遠くの音がよく聞こえるのでした。
米沢に戻り、新幹線で福島。福島からは小牛田行きの一本。貝田から霊山を望み、東白石で白鳥がぼんやりと白。夜になりました。懐かしい風景を眺めながら、音楽を聴き、ときどき眠り、そして帰宅したのでした。ああ、旅だったなー。

夕飯を食べながら、映画「自転車吐息」(田子温監督)を見ました。かつて、渋谷のユーロスペースで観て、衝撃でした。青春は、永遠。どこにも、ゴールインがないという幸せ。と同時に、安定もないという自然。とりあえず、独りでは生きていけない人間ということですな。とてもとても映画が撮りたい気持ち。中学生以来ですね。それにしても、あの場面は心が痛みました。その場面が気になって入手したDVDなのですが、ああ変わりませんでしたよ。

写真は、今日の上杉神社。松の枝が天ぷらみたいでした。

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